『人の噂も七十五日』と言っていたけれど・・・

立春
立春   『見上れば そこに梅の花 いざ行かん』

 昭和時代には『人の噂も七十五日』と言われてました。もっとも皆様もご存知だったでしょうか? もちろん私も子供心に「そうなんだあ」と思いながら育ってきました。しかし、それが今ではどうでしょう。

 確かに当時は「よく言ったものだ」と思っていましたが、現在では「七日」程度のように感じます。いや、もっと短いかもです。それは年齢のせいもあるでしょうが、そればかりではないですよね。こんなネット社会になると、情報も早いけれど廃れるのも早いですよね。それは情報量の膨大さも一因でしょうが、話題に飽きる速度も速くなってきているのではないでしょうか。

 つまらない事ならば良いけれど、嬉しいことも悲しいこともすぐに頭の中から消えてしまいます。確かに、そう思うと寂しい気持ちになります。

 しかし、人を苦しめることはそう簡単に忘れてはいけません。しかも、今やすぐに世間から忘れ去られるから、今さえ乗り切れば大丈夫だなんて思っていたら大間違いです。つまり、その件を追っている人にはそうはいかないのです。

 最近の例として、某テレビ局の記者会見があります。ちなみに、あんなに世間を騒がせた長時間会見も直ぐに話題に登らなくなって来ています。でも会見の内容なんかはもうどうでも良いのです。つまりは何を言っても無駄でしょうから。ただ、それよりも脳裏に残るのは『子供に見せてはいけない、大人がやってはいけない』映像だったのです。

 つまり、一つの見え方として、それは『抵抗できない年配者を寄ってたかって責める姿』だったからです。さらに、もう少し酷く言うならば『吊し上げ、見せしめ』の世界なのです。しかも、『いじめの構図』にも見えて、非常に残念な気持ちになりました。

 ものすごい速さで人々の話題や記憶から消え去られていくとしても、人の心を傷つける行為は決して許されるものではないのです。つまり、受けた本人は忘れることなどあり得ないのですから。そうして苦しみも続くのです。

 どうか、誰もが自分の事として考えた行動を起こしていく世の中でありますようにと願うばかりです。

今回もここまでお読み下さり、ありがとうございます。

2025年2月23日     さえき ひかる

 自分の人生を汚してはならない – 自身を律する3つの約束

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