皆様の中で自分なりに『大谷翔平』さんを分析している方はおられませんか? それにしても、彼ほど『史上初』という言葉を発せられる人を私は知りません。
私も自分なりに『大谷翔平』さんを分析しています。その結果がタイトルの「調子に乗らないアスリート」の凄さを見せる人だということです。
※ここで言う「調子に乗らない」は「天狗にならない」「浮つかない」「有頂天にならない」「良い気にならない」ということです。
どのような姿勢からそう感じるか、そして、それを自分に置き換えたらどうすれば良いのかを掘り下げて行きます。
「明日が楽しみで仕方ない!」そんな日々を過ごした経験はありますか?
目次
1. 彼の発する言葉がその姿勢を示している
- ホームランは狙ったら出ないものだと思うので、自分の良い打席を積み重ねていくのが一番近道じゃないかと思っている。
- 勝ちにつながるいい打席を1打席でも積み重ねたいと思っていた。
- 盗塁もいけたら積極的にいくという感じ。
- これ以上の試合がポストシーズン、それ以降で出てくれば、チームとしても大きいと思うので、そこを目指して。
- 野手が投げていましたけど、自分の打席を崩さずにしっかりと自分の打席を最後まで送りたいと思っていました。
- 新しいチームにきて、沢山の声援をもらいましたし、それはプレッシャーよりも励みに繋がっているかなと思います。
- チャンスが多かったですけど、チャンスを作ってくれたチームメイトもそうですし、それに応えて返せたのは良かったと思います。
- 打席に行く時は前の打席のことは忘れて、その打席にしっかり集中できていたのが結果的に今振り返って良かったんじゃないかと思います。
以上は、日本時間の9月20日に『50−50』を達成した試合の後の言葉です。確かに彼はいろいろな試合の後でたくさんのことを話してくれていますが、一事が万事、この調子なのです。
あの後世に受け継がれるであろう、史上初の『50−50』を達成した試合の後なのにこんな感じなのです。しかも、浮かれている姿は微塵も見られませんでした。おまけに、その姿勢に「調子に乗らないアスリートの凄さ」を感じるのです。
スポーツの世界ですから、もっともっと浮かれても良いと思いませんか?それなのにいつも彼にはそれがないのです。冷静という表現になってしまうのでしょうが、それでは「大谷翔平」さんを語ることは出来ません。
2. 自分とは次元の異なる考え方の持ち主であることを理解する
- 何かを狙うことはない。ただ、自分にとって良い打席にしたいだけ。
- 自分の記録なんて後からついてくるもの。それよりもチームが勝つために何をするかだ。
- 果敢に盗塁にチャレンジすることはない。「いける!」と思ったら走るだけ。
- 今までのどんな良い試合よりも、これから先にそれ以上の試合をする気持ちを持ち続けている。
- 誰が投げて来ようが、スタンスが変わることはない。球速が遅くても大振りはしない。
- プレッシャーをプレッシャーと感じないで、目の前に集中するだけだと考えている。
- 周囲の仲間に絶えず感謝している。ゲームで報いるためにとにかく勝利だけに拘る。
- 悪かったことも良かったことでさえも、済んだことは忘れて次に臨む力がある。
いかがでしょうか。これだけを見ても彼の凄さがわかりませんか? しかも、今まで私が知らず知らずに身につけてきた思考法とはあまりにも違うのです。そして、それがブレずに毎日成し遂げられて行くのです。しかも、成長させながらです。
なぜか、人は驚きを超えるとただ笑ってしまいますよね。つまり、彼はその状況にさせてしまう凄さを持っているのです。
3. 終いに
彼は決して後ろを振り向くことはありません。ちなみにあるとしたら、それは過去のデータを見る時だけなのです。さらに自分の記録なんて、チームの勝利に比べたら、それこそ、何の価値もないくらいに思っているのです。ましてや、誰かと比較なんてしません。ただ、いつも最高の自分の打席を送ることしか頭にないのです。つまり、相手が誰であろうと気にすることはないのです。
どうしたら、味方の塁を進めるか、安全な打球方向はどちらか、ゴロが良いか、それともバントかと瞬時に判断しながら、良い打席につながるそのボールを見逃さずに打つ! その結果がヒットであったり、ホームランになっているだけのことなのです。全て結果であり、最初からホームランを狙うわけではないのです。
そして、どんなに人々を感動させる結果を出しても、「調子に乗る」ことは絶対にないのです。何故なら、それは彼にとってはもう済んだことであり、長く記憶に留めておくことではないのですから。ただ、彼には何よりもこの先が優先するのです。
もちろん私にはこのような真似は出来ません。勿論、それは技術だけではなくて、考え方、瞬時の決断、平常心、そしてその態度や姿勢についてですが、たった一つ出来そうなこともあります。
もちろんグランドではありませんが、それは毎回繰り返される、相手の監督や主審、塁審に対する挨拶です。その誰かに敬意を払う姿勢だけならば出来るのではないかと、そう思いたいのです。そして、少しでも彼の考え方を身につけていくことが出来れば、きっと変わっていけるはずです。
本当に私たちは幸せです。なぜなら彼の活躍を見られる時代を生きているのですから。
いよいよ明日からポストシーズンが始まります。これからの約1ヶ月間の楽しみは彼がくれたようなものです。もちろん、彼も一緒なのです。だって彼にとっても待ちに待った戦いなのですから、彼は私たちが考えている以上の成果を出してくれるはずです。ちなみに、いつも期待値を上回る人ですから、感動を味わい、涙し、元気と勇気をもらって、私たちの活力にして行きましょう。
そう、彼の偉業に報いるためにも。
今回もここまでお読み下さり、ありがとうございます。
2024年10月5日 さえき ひかる


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