リタイア後、年齢制限で出来なくなることを経験された方はおられるでしょうか。案外、そんなものは少ないのですが、出来るならばその日までにはやっておきたいですよね。
ちょっと調べた中では下記のような対象があります。
- 公務員受験に関しては明確に最高年齢制限が決められている
- 献血は69歳まで
- 運転免許証の自主返納を推奨されるのが75歳
- 海外旅行保険の加入ー70歳や80歳以上は加入出来ない場合あり
- 生命保険の加入ー新規の加入は65歳から75歳までという制限が多い
上記の中で自分の経験として一番寂しかったことは「2. の献血」です。終わった後に「これでお終いになります。長い間、ありがとうございました」と言われて記念品を渡された時は、知ってはいたけれどやはり寂しかったです。こんなに元気なのにもうダメなのかと。「自分にもできるボランティア」と思って毎年続けて来たのでこれは本当に寂しかった・・・。
「5. の保険」も知らないでいると、もう加入出来ないと気づく時があるかも知れません。今では探せば色々とあるとは思いますが、いずれにしても退職後の状況変化を考慮して保険等の見直しはしておきたいものです。
年齢制限は明確に数字とかで示されているものですから理解できるし、納得しなければなりません。しかし、数字では示されてないことで、早くやっておかないと出来なくなることが沢山あることも認識しておかなければなりませんね。
それは自分の年齢とか健康には関係なく、相手の事情によるものが多いです。
- 親孝行
- 兄弟姉妹へのお礼
- お世話になった方々への感謝
- 配偶者や子供たちとの語らい
- 自分の楽しみ
自分ではなく、相手の年齢的な要因で出来なくなる事柄には辛いことが多いように思います。「1. の親孝行」は多くの方が感じておられるでしょう。でも親が亡くなった後の「母の日」や「父の日」にいつものように用意しようと思ったら「あっ、もういないんだあ」と気づいた時の寂しさは一入です。
「2.」や「3.」は「1. の親孝行」を経験したら行動に移せるようになります。気づいたらすぐにでも動きましょう。「後悔」がなくなります。同時に相手の反応に大きな喜びを見出すことになるかも知れません。それがまた生きる糧となるのです。
「いつか会おうね」「今年は会いたいですね」と言い交わしている相手にはすぐにでも連絡をとって会いましょう。時には会わなかった方が良かったなんて思うことがあるのかも知れませんが、やはりあって良かったと思えるものです。何故か。それはまた生きる活力を与えてくれるからです。私もそう交わしていた同窓生に50年ぶりに会って来ました。お互いに風貌が変わってはいたのでしょうが、語らう内に当時の笑顔を思い出して楽しめます。本当に会って良かったと思っています。ですから、今では学校のどんな同窓会にも、それこそ飛行機を使って帰るし、行きます。時には「これで最後だな」と噛み締めながら。不思議なことに自分は覚えていないのに、相手はよく覚えていることがあります。それはどちらかというと相手を傷つけてしまってることが多いようにも思いますが、逆に涙が出るような優しい話もあるのです。「今明かされる知られたくない過去」であっても、笑い話で終わりながらも、これからの人生の行動指標にもなっていくのです。
「5. の自分の楽しみ」で如実に体験することは、自分が行きたいと思っている場所には早く行っておかないともう足腰がついて来なくなるということです。いくら健康であっても、歳を取れば、その足腰のせいで行き先を変えなければならなくなります。まさか、こんな風になるなんてと思っても後の祭りです。
「自分は大丈夫! 」とみんな思ってしまうのですが、本当にダメになるのです。行きたいという、その思いでさえ無くなって来るのです。気力は衰え、記憶力も低下した年代では、計画さえ立てられません。
どうか元気な今のうちに動きましょう。もう後回しできる年代ではないのです。「後回しは諦め」と同義語になります。そうして早めに思いを遂げることで、新たな活力が生まれてきます。それは『誰かのために何かをしたい』と考え始めることです。そこから『自己実現』に向けての行動がスタートするのではないでしょうか。
今回もここまでお読み下さり、ありがとうございます。
2025年4月28日 さえき ひかる
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